第2回あっせん後の経緯
以下は、田町自治会員に対する田町高層マンション対策協議会の報告書を一部改変したもの
川越市の「あっせん」打ち切り
・第3回のあっせんに向けて、2007年9月3日付けで
、東武不動産株式会社代表
取締役 小俣昌弘社長宛に、要望および質問事項を記した書状を送る
・その後、川越市
は、あっせんによる建築紛争の解決の目処が立たないとして、
あっせん打切りを決定
・2007年9月3日付けの要望・質問状に対する東武不動産からの回答が遅れていたた
め、川越市に督促を依頼
・その結果、東武不動産から文書(10月3日付け)で回答
を得た
2007年9月3日付けの要望・質問
と東武不動産からの回答は以下のとおり
要望・質問事項と東武不動産からの
回答
要望事項
1.近隣周辺の住環境に重大な悪影響を生じないよう、マンションの高さを低く
してほしい
2.近隣周辺の住環境に重大な悪影響を生じないよう、マンションと隣地との
距離を離してほしい
質問事項と回答
1.川越市駅周辺の東武鉄道用地は、公益性を訴えて地域住民から取得した経緯が
ある。東武不動産は、東武鉄道の100%子会社であり、実質的には、同一の
経済体と考えられ、公益性の高い鉄道関連用地の跡地利用にあたっては、地域
社会に迷惑をかけない地域貢献型の計画をすべきである
⇒ 土地の取得から長い年月が経って事情も変わり、当社でマンション事業用
地として購入した。東武鉄道グループの一員として公共性は意識している
が、当該土地については、街づくりの一環として捉えマンション事業用地
とした
2.東武不動産の役員は何名で、そのうち、東武鉄道出身の役員は何名か
⇒ 役員数は10名。うち、東武鉄道出身の役員数は、7名
3.階数、戸数を減らし、住民に対する悪影響を減らしてほしいという住民側から
の要望に対し、住民説明会では、イデアの社員が、1階でも減らせば赤字にな
るので計画は変えられないと明言した。15階部分は4戸であり、122戸の
マンションを販売して、利益は4戸分しかないということになるが、本当か
⇒ イデアが、極端な言い回しをしただけ
*注:第2回のあっせんの席で、東武不動産は、住民説明会でのイデアの発言は
すべて東武不動産が責任を持つと明言しており、この回答は、
東武不動産が、住民説明会において、虚偽の説明をしたことを意味する
4.第2回のあっせんにおいて、第1回住民説明会において配布された資料と新聞
折込広告で、建築面積と延床面積の数値が異なっているのは、設計変更があっ
たためではなく、一部の面積を建築面積と延床面積として算入すべきか否かと
いう解釈の違いによるという説明だったが、具体的に、どこの部分の何uの面
積のことを指しているのか
⇒ 建築面積の差は、当初、自走式駐車場の進入スロープ部分について113.81u
大きく計算していたため。延べ面積の差は、当初、同部分とロビー下雨水貯
留槽部分80u、外階段前廊下部分319.8u、住戸玄関前ポーチ部分270.26u、
エントランスポーチ部分28.09uについて参入していたため。いずれも確認
申請段階で審査機関より非算入の指導があった
5.ヴィスタガーデン川越は、1つの建物と理解しているが、看板「建築計画の概
要」には、「8棟」と記載されている。1つの建物ではなく、8つの建物から
成るという意味か。建築基準法の一建築物一敷地の原則に抵触しないのか
⇒ マンションの機能上不可分の関係にある付属棟が「ごみ置き場および東電
借室」、「自走式駐車場」、「バイク置き場(3棟)」「受水槽」、「渡
り廊下(3棟)」の計9棟あり、マンション本体を含めて、10棟で確認
申請の承認を受けた。当初、渡り廊下を1棟と考えて計算したため、8棟
と表示した。「建築計画の概要」の看板の棟数の訂正をしなかったことは、
お詫びすると共に、表示を訂正した
6.看板「建築計画の概要」に書かれた地下1階は、どのような構造で、なんのため
の空間か
⇒ 自走式駐車場の地下部分を自転車置き場としており、地下1階建てとはその
部分を指す
7.イデアの社員が、迷惑料を支払いたいと建築現場に近い個人宅を訪ねているが、
この「迷惑料」というのは、どういう性格のものか
⇒ 基本的には、工事による振動・騒音等に対する迷惑を指す
*注:迷惑料を支払いたいとイデアの社員が申し出ただけで、実際に金品の
やり取りがあったという意味ではない
8.迷惑料というのは、貴社の会計上、どのような支出項目にあたるのか
⇒ 弊社は、不二建設に近隣住民へのマンション計画の説明並びにそれに付随す
る折衝業務を依頼しており、弊社としては迷惑料としての支出はない
9.工事現場に向かう大型の生コン車が、入間川街道に入る手前の160号線など
で、エンジンをかけたまま長時間停車して、交通障害、騒音などの問題を起し
ていたが、その後、どのような対策を取ったか。また、対策により問題が解決
されたかどうかの検証はしているか
⇒ 工事現場内の大型車両の駐車能力を高め、道路に停車しなくてすむよう運行
計画を立てた。しかし、やむを得ず道路上に停車しなければならない場合は
商業施設・住宅の張り付の少ない場所を選び、かつ交差点・駐車場の出入口
付近を避けた駐停車禁止外に停車し、無線により現場の指示を仰ぐことで渋
滞などの事態を引き起こすことがないよう細心の注意を図っている
*注
:問題が解決されたかどうかの検証については、回答無し
10.第3回住民説明会で、マンションの東側敷地1mを歩道にすることで、県と協議
中という説明だったが、この件は、どうなったか
⇒ マンション計画に盛り込んで建設する予定
11.ヴィスタガーデン川越完成後に近隣周辺住民との間に問題が生じた場合、問題解
決のために、どの程度、あるいはどのように関与してもらえるのか
⇒ 日々の生活上の問題が生じた場合は、当事者間で解決してもらう。その他、
工事協定書記載の「完成後の補償」等項目については、同協定締結後誠実に
履行する
12.工期が1ヶ月短縮された工程表によると、各工事は短縮されているが、外溝工事
だけが当初の計画よりも延長されているのはなぜか
⇒ 工程上、マンション本体および付属建物の工事と平行して施工できる部分の
外溝工事を先行して進めるよう工程を見直したため
13.新しい工程表では、生コン搬入車の台数が、1.5倍になっているが、工期の短縮の
ためにこれだけ多くなるのか
⇒ 4月25日の説明会の時に配布した工程表では、生コン車の台数を見込み違いを
していて、表記に誤りがあった。謝罪する
14.工事を具体的にどのように変更することによって、工期を1ヶ月も短縮すること
ができるのか
⇒ 弊社としては、当初より平成19年5月中旬着手〜平成20年11月末完成(東武
不動産からの回答書では、平成19年と誤記されていた)の18ヶ月工期で計画
していた。しかし、4月25日の住民説明会の時点では工事着手時期が流動的で
あったため、1ヶ月の余裕を持たせて案内した。その後の検討でほぼ予定どお
り工事着手できることが確認できたためで、工期を短縮したものではない
*注:8月1日の第2回あっせんでは、
「販売(入居)時期が年末は良くないと
いうことで工程を繰り上げた」と
答えており、回答には矛盾がある
15.重たい工事車両の出入りで入間川街道はボコボコになっている。街道の修復は
東武不動産の責任において行うのか。また、修復の時期はいつか
⇒ 道路管理者等の指示に従って対応する
16.ヴィスタガーデン川越の「ヴィスタ」というのは、どういう意味か
⇒ 英語で“未来への予想とか展望”を意味する
*注:第1回あっせんで、東武不動産の分譲営業部部長、次長、課長補佐は
意味を質問されて、意味は分からないと答えていた
工事協定書について
建設予定地に直接接する土地に住居のある住民(甲)と事業主の東武不動産(乙)・
施工者の不二建設(丙)の間で、建築工事に関する工事協定書を平成19年10月13日に
締結した
これは、建築工事に伴う騒音、振動、粉塵などにより、住民の日常生活に著しい障害
を与えないよう、作業時間などに関する取り決めを定めたもの
すなわち、すでに強行着工されてしまった工事により実害を受けている近隣の田町住
民の被害を最小限にするための取り決めであり、高層マンション建築そのものを住民
側が認めたものではない |